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「嘘をつくな!」
空気がビリビリと震えるような怒声が響いた。
「嘘なんかついていません。」
涙が出そうになったが、美央は必死に堪え、その一言を繰り返した。
「おい!総司!縄を持って来い。」
総司と呼ばれた少年は、眼を丸くする。
「土方さん。まさかオナゴを拷問する気ですか?」
(拷問??)
美央は声も出せず、ただ成り行きを傍観するしかなかった。
「いいから、とっとと行けよ!」
総司と云う少年は渋々と蔵を出て行く。
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