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櫻の花びらに 包まれるこの道。 この道を二人で歩く 過去(キオク)。 でもこの場所に貴方は いない。 ここにいるのは 私一人。 ここは貴方が 旅立った場所。 櫻の花が 散り終わる頃、 貴方は 私の前から 姿を消した。 櫻の花は人に 出逢いを贈る。 だが、 別れも贈る。 別れはとてつもなく 大きな悲しみ。 出逢っても、 別れた男女(ヒト)は 忘れない。 悲しみをうむ櫻の花は 早く散ってほしい。 だが、 散り終わると 貴方(アノヒト)を思い出す。 だから、 散り終わってほしくない。 あぁ………。 この気持ち(ココロ)は 一体どうしたらいい? そんな事を思って 今日一日を過ごす。 貴方が答えてくれるわけがないのに。 だって 貴方が行った天国(バショ)は 私の住んでいる所から 遠く遠く離れた所だから。 でも、行こうと思えば 行けるんだよ? 私は貴方を 追いかけたくて 今ここにいる。 でも、 何だかそっちに 行く気がしなくて……。 貴方が旅立ってから 櫻の花びらが 散り終われば、 もう一年…………。 時間というものは 長くて短い。 もしかしたら 貴方が 帰ってくるんじゃないか という考え。 それを思ってもう少しで、 一年……。 後、 一年、 貴方が帰ってくるのを 待ってみようと 思う。
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