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風が部屋に花びらを運んでくる
「…総司、桜餅食べる?」
「あるの?」
とたんに表情が明るく柔らかくなる
「私の秘蔵のがね」
足早に取ってくると総司は満面の笑みで桜餅を頬張った
「…おいしい」
「総司、花びらついてる」
頭に乗った花びらを取るとその状態で私を抱きしめた
「ありがとう…大好き」
「私?桜餅?」
「両方」
「私より桜餅?」
「…選べない」
「なくなったらこまるのは」
「それは君…桜餅がなくなったら君に作って貰う、君がいなくなったら、凄く困る」
「そう?」
「だって…」
総司は私に口づけた
「こういうこと出来なくなるでしょ?」
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