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不意に声を掛けられた事に驚いたのか、その子はビクッと肩を揺らしたが、手を合わせた状態のまま返事を返してきた。
「名乗る程の者じゃありません」
「いや、名乗ろうよそこは…ここは俺の家の前だし」
俺がそう言うと彼女は目をカッと開いて、俺をビシッと指差してきた…。
「私の名前は…何でしょうか!!
正解したら五万ゲソあげますよ」
「知るかー!!ゲソってどんな単位だよ!!って、こんな事してる場合じゃなかった…。じゃ、俺はこれで!」
慌てて学校に向かおうとしたら、後ろから声を掛けられた。
「待って下さい!」
「え?」
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