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「はぁ...」
「っで、どうするよ?教師の数は30人ほど、携帯に送られるミッションをクリアしながら逃げるなんてよ」
良平は呆れてふさぎ込む結衣子に尋ねる。
「結衣子、良平..ちょっと黙れ」
「何よ、成実..う゛ぐっ....」
成実は周りの異変に気づき、騒ぐ結衣子の口を塞いだ。
すると....
彼らの耳に入るのは、生徒の悲鳴であった。
「くっ、くるなぁぁあああ!?」
「う゛ぁぁあああっ!
やっと静かになったかと思う頃には携帯電話に確保された生徒の名前が表示されていた。
「ここも危ないな」
「うん」
「まだ、1時間ちょい残って...なんだ?メールか??」
確保者通達以外のメールが彼らに届いた。
「これでは、簡単すぎるので難易度をあげる。これより、ハンターは何をして生徒を捕まえるかは自由。そして、学校、特別棟4階を封鎖する制限時間は10分。逃げ遅れた場合でも、確保と同じ扱いになるので注意、東階段は封鎖済みなのでご注意を....」
良平は顔が真っ青になった。
「4階って...ここじゃん!?」
「結衣子、黙れ」
「だって...東口が封鎖済みってことは、何人か西口で張ってんよな」
成実は冷静であった。
「だろうな」
「じゃあ、絶体絶命じゃん。10分は自信ないよ」
結衣子はパニック状態であった。そんななか、次々と送信される確保通達。
「げっ、こんなに隠れていやがったんか」
良平は指を折ながら人数を確認する。
だいたい20名ほどであろうか。
「西口で捕まってんだろ??ってか、馬鹿ばっかりだな」
成実は携帯電話を閉じ、考えを膨らませる。
果たして...どう逃げるかと。
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