15人が本棚に入れています
本棚に追加
「なっ?!」
菜依は中に入っていた企画書に一通り目を通し、どう優稀に返事を返せばいいのかも解からず、只呆然とその場に立ち尽くした。
「うん、予想通りの反応・・」
「何・・この議案書・・」
ブチッ
優稀の一言で菜依の何かが切れる音がした。
「辞令・・」
「違うわよ・・・この辞令はどういう意味なの?!」
「見たまんま」
「ゆきちゃん・・天誅!!!!」
優稀があまりにも白々しく言うので菜依の堪忍袋の緒が切れた。
いつもは細目の菜依が目をカッと見開き、どこから出したのかは不明だがハリセンを
片手に優稀を追いかけ、室内を駆け回っていた。
菜依が怒る理由は只一つ、先ほど優稀が彼女に渡した茶封筒に入っていた企画書が原因であった。
そして、その内容とは―――――。
「ゆきちゃん、また勝手に!この案件通したでしょ?!」
「えへっ」
最初のコメントを投稿しよう!