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菜依がついに折れたのだ。
さすがに学校のために無謀なことをやってのけてしまう優稀に彼女も止めようがなかった。しかし、菜依の力があればいくらでも・・この案件をとめることが出来たのにもかかわらず・・。
すると―――――。
「やはり、君に任せてよかったようだ。久遠君」
「俺は、やると決めたらやりますから」
優稀は理事長の声に反応し、髪を風になびかせ、くるりと向きを変えた。
「そうだったな、では明日のメインイベントは楽しみにしとるよ」
理事長は菜依をグラウンド側の窓辺に連れて行った。
「菜依、私は彼女にかけているんだ」
「明日から始まる学園祭を必ず成功させ、未来を開くと・・・」
「お爺ちゃん。ゆきちゃんに会長を任せてよかった?」
菜依は、許可がおりてハシャグ優稀をみながら尋ねる。
「あの子は天才じゃ」
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