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今の家に引っ越してくる前はもの凄い田舎の村にすんでいた
周りを山に囲まれ大きな川もいくつもあって、ほとんど外界の人が来ることは無かった
ある日、学校から家に帰ると父親がちょうど出かけるところだった
長靴にカッパズボンと明らかに普通の格好でなかったし、もの凄く険しい表情をしていた
そんな父が何故出かけるのか気になり、長靴をはこうとしている父に「どうしたん?」と聞いた
すると父は「ヒロちゃんが川で遊んでて行方不明になった」と険しい顔で言った
ヒロちゃんというのは近所の子供で3歳くらいの年だ
家のすぐ近くに川があり、母親と一緒に水遊びをしていたらしい
母親が家の電話に気づき「川から上がって待ってなさい」と言って家に戻ったらしい
そして戻ったときには既にヒロちゃんの姿は無かったということだ
川は岸側の方は基本的に緩やかだが、真ん中はかなり流れが強い
流されて下流の方に行った可能性があるということで捜索隊として行くということだった
それだけ言うと父は「行ってくる」と言って行ってしまったが自分もヒロちゃんの事はよく知っていたし、ここから川まで歩いて2分程ということもあり手伝いに行こうと思い長靴を履き川へ向かった
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