小説はフィクションなんだから

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Aはこの集団が一体どのくらいの人数なのか気になり、さらに後ろへと歩を進めた。 すると、しばらく行った所でAは見知った顔を発見した。 Dである。 さらにDの後にはCがいた。 そしてCの後の最後尾にBがいた。 Aの知っているBとは程遠いBがそこにはいた。 まるで自殺をする直前とでも言うような暗い顔をしていた。 自分が愛した人間とはとても思えなかった。 「どうして死んだんだ」 Bは答えなかった。 「どうして死んだんだ?」 Bの体を揺すりながらもう一度聞くと、Bは微かに口を開いた。 「Cの後を追って自殺したのよ」 Aは言葉を失った。 Bが自殺した事もショックだったが、Cの後を追って、というのも心に刺さった。
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