小説はフィクションなんだから

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AはBの前にいるCに訊ねた。 「どうして死んだんだ」 Aの目は少し血走っていた。 そんなAの表情に圧倒されたのか、Cは億劫そうに口を開いた。 「Dの後を追って自殺したんだ」 AはCの前にいるDの肩を掴んだ。 「どうして死んだんだ」 「Eの後を追ったのよ」 AはEの肩を……。 5分程このやりとりを続けた後、ついにAはZのいる辺りまで戻ってきた。 Zの所へ向かう前にYに訊ねた。 「どうして死んだんだ!」 この頃になると、Aは鬼のような形相をしていたので、Yは恐くなってすぐ答えた。 「Zが君を殺した罪で死刑になったんだよ。だから後を追って自殺したんだ」 Aはその答えを聞き終えると、ゆっくりとZの方へ向かった。
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