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「どーよ、薮」 「なんか…やばいね」 「遠くから見るとヘアピンが大ちゃんの髪の毛に見える」 「お前らきっしょ」 ふと、室内に扉をあけた音が部屋に響いた。そうか、あいつももう帰ってきたのか。 「あっ、高木帰ってきた」 「ただいま」 「お帰り」 「あぁぁっ!」 「ん?」 「俺のヘアピンーっ」 あぁ、と伊野尾が笑う。 「かわいいでしょ、俺の大ちゃん」 「えーっ買ったばっかりだったのにー…」 「…んぅ……」 「ほら、高木うるさいから起きちゃったじゃん」 「俺のせいにしないで薮くん…」 .
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