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      部屋に入って電気を点けつつダウンコートをかけ、鞄をソファにぽん、と投げる。 そのままベッドに転がり、何もない天井を見つめた。 あぁ、眠たい。 お風呂は朝でいいや。 さすがにスーツのまま寝るわけにはいかないので、のっそりと起き上がりスウェットに着替える。 そして再び、ベッドへ倒れ込んだ。 自然と落ちてきた瞼に逆らわず、うつらうつらしながら蛍光灯の紐を手探りで探す。 なかなか見つからず少しだけ起き上がると、紐の先に付けたモコモコのファーが指に触れた。 それを握ると同時に意識は途切れ、倒れ込むとともに消灯することに成功した。 こうして、青山皐月の1日は終わるのだ。 何も変わらない、面白みのない、逆に言えばごく普通で、特に不幸なこともない平凡な毎日を、皐月は当然のように過ごす。 暗い部屋の中を、月だけがぼんやりと照らしている。 変わらない静かな夜のなか、23:00眠りについた。  
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