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AM 2:30。
仕事から帰ると
だいたいこんな時間。
ホステスなんて
いつまでできるかわからない仕事。
だけどアタシは
この仕事でよかったって思ってる。
父ちゃんが食道ガンで他界した。
父子家庭で育ったアタシにとって
父ちゃんは唯一無二の存在。
小さい頃から
父ちゃん子だった。
いろんなコトを
父ちゃんから学んで
いろんなコトを
父ちゃんと乗り越えて
一緒に沢山笑った。
いつも冗談ばっかりで
ふざけるのがスキで
ビールが大好きで
お花が大好きで
車に詳しくて
泳ぎが得意で
いつも優しくて
いつだって味方でいてくれた。
大好きだった。
アタシはどこかで
父ちゃんはいつまでも生きていて
ずっと側にいてくれるもんだと。
そんなわけないのに。
毎日病院に通った。
父ちゃんが心配だったから
それもあるけど
自分がホッとしたかったからだ。
気管切開をした為
会話はできないが
筆談や口パクで
毎日父ちゃんと会話をした。
時に笑って
時に泣いて。
励まして
励まされて。
この仕事をしていたおかげで
昼間は自由に動けた。
父ちゃんの病院に行き
仕事に行く、という生活。
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