新章 第一話 希望を手に、熱意を胸に

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「それじゃあ、外やここに倒れている人達って……」 「あの人に倒された人達よ」 ひかりの代わりにあやめ先輩が答えてくれた。 屈強な人達のだったけど、上穂の相手はひかりやあやめ先輩クラスじゃないと出来ないのか……。 「つまり、我々四人であの危険人物を倒さないといけない、と言う訳か」 今まで黙っていた川原先輩が、現在の状況を簡単に説明する。 …………四人? 川原先輩の台詞に思わず首を傾げてしまう。 川原先輩、あやめ先輩、ひかり……。 指折り数えて人数を確認したけど、どうにも計算が合わない。 その時、三人の視線が僕に向いている事に気付いた。 「……僕?」 「そうよ」 「そうだ」 「そうだよん」 三人が一斉に頷く。 ……えぇぇぇぇぇぇッ!? 「さて……」 驚く僕を嘲笑うかの様に、上穂が一歩僕達に向かって歩き出す。 「そろそろ再開しようか。本物の武術のレクチャーを」 その瞬間、川原先輩、あやめ先輩、ひかりが瞬時に戦闘体勢を取った。 僕は何も出来ずただ背筋が震えて、その場に座り込みそうになってしまった。 『上穂重慶が歩く』 それだけで僕は上穂の凄さを知ってしまった。
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