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挨拶をしてそのまま席に座る。さっきのメールを返信しようとケータイを開く。
すると自分の横をオガワが通り過ぎ様に静かに呟く。
「…よろしくね」
「自信はない、がな」
二人は関係ないことが暗黙の了解のように、その後の作業を、行動に一切の支障なく過ごす。
何もなかったように僕はメールの返信の作成を続け、オガワは教室の後ろの方で友達と雑談をしていた。
僕は未だ何も考えていなかった。ほんの少しの将来のことを、これから起こる事件のことを。
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