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飛んだコウの体はそのまま近くの塀に激突する。
塀は壊れなかったものの、かなり削れた。
その場に這いつくばるコウを見て、僕は考えられなくなった。正常な判断ができなくなってしまった。
「きゃああぁぁぁ!!!」
オガワの悲鳴。僕は立ち尽くす。
何でこうなってしまったのか…また赤い春が始まるのだろうか…
その時の僕は、もうがむしゃらだった。
オガワを抱き抱え、ただコウとの距離を保つ。
僕はオガワから言われるまでその状態でずっと針積めていた。
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