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携帯が鳴った。目覚ましの設定時間。自分の好きなアーティストの曲が流れる。
「…もうそんな時間か…?」
どうやら本格的に寝てたらしい。
目を開けず手探りで携帯を探す。
―ない。無い。無い?
寝ぼけて感覚がおかしくなってんのかな?
仕方なく目を開けると目の前に携帯が差し出されていた。
「無用心ね。シキ」
そこに立っていたのは一人の女性。前髪で眉毛が隠れて表情が見えない女性。または、僕の彼女。
「…何でここに居るんだよ、アイサ。」
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