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『どうやら説明が足りなかったようですね。
ここは冥府の入口、地獄と天国とを分ける門の前なのです。
そして皆様は、全員ついさっき亡くなられたばかりの迷える魂。
要するに、《汝は人狼なりや?》は、皆様を天国か地獄か、はたまた現世に戻してやるかを見極めるためのゲームなのです。』
とんでもないことを言い出したGMに四谷が食いつく。
「な、何わけのわからないことをっ…!!!」
『おや?まだ思い出しませんか?
四谷様は30分前に飛び降り自殺で亡くなったのですよ。』
「飛び降りっ…!?」
『まあ、死の前後の記憶は曖昧になりがちですからね。思い出せなくても仕方がないのかもしれません。』
絶句する四谷を尻目に、GMはプレイヤー一人一人を指さしていった。
『禿山様、溺死。皿屋敷様、事故死。寄生木様、衰弱死。……』
そして。
GMは、俺を指さして、こう言った。
『八ツ墓様、他殺。』
「……はぁっ!!?」
考えるよりも先に声が出た。
他殺?他殺ってなんだ?
俺は殺されたのか?
色んな考えが頭を巡る。
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