始まり

6/10
前へ
/69ページ
次へ
電話から10分後、昂がやって来た。勇希と翼のもとに届いた箱と同じ箱を持って…。 昂「やぁ!!久し振り!!」 勇「昨日学校で会っただろうが!!」 昂「アハハハハ!!痛いだろ」 勇希が昂の頭をしばく。昂は相変わらず笑ってるけど。 勇「うるせぇよ!!このド変態!!うわっ!!抱きつくな!!うわぁ!!」 キレてる勇希が昂に押し倒される。勇希が簡単に押し倒されるのはやはり力の差だろう。 勇「のけぇ!!あ、てめ!?どこ触ってやがる!?」 昂「勇希ちゃんかわいいよぅ…ハアハア」 ふと昂は寒気を感じる。昂が顔をあげると、翼?がいた。何故“?”かと言うと、前髪が上がっていたからである。 翼?「おい、昂。お前人の姉ちゃんに何してやがる」 昂「つ、司!!え、あ、これは!!」 昂の顔は真っ青になる。司と呼ばれた翼は凄くお怒りのようだ。司は翼の裏人格である。普段の翼は虫一匹も殺せないくらい優しいのだが、司は勇希と同じくらい暴力的なのである。 勇希が何か思い付いたらしくニヤリと笑う。 勇「司、助けて!!(自分で言っててなんだが、きめぇ)」 勇希が涙目で司に助けを求める。そして何かが切れた司は笑顔でさらっと酷いことを言う。 司「昂………死んじゃえ♪」 昂「イヤァアァア!!」 昂は司にフルボッコにされて伸びている。 司「勇希大丈夫か!!」 勇「おう!!ありがとな!!」 司「おう///じゃあ俺は引っ込むから」 司が前髪を留めていたピンを外すといつもの翼に戻った。途端、翼が泣き出し勇希が困る。 翼「よかったよ~」 翼(司ありがとう) 司(気にすんな) 勇「わかったから、もう泣くなぁ」 昂(恐るべしシスコン) この後家主さんがやって来て、怒られたのは言うまでもないだろう。
/69ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加