幽霊クロ(仮名)の場合

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でも幽霊に実体はないわけで、どうやって依頼なんかこなすんだろう… 「なあもしかして、依頼って自殺寸前の人との人生相談とかじゃないだろうな?」 恐る恐る聞いた。 「そういうケースもありますが、ケンカしたからどうやって仲直りしようとか、明日テストだけど何も勉強してないどうしようなんてこともありますよ」 さらっといいやがる。 俺には話術も知識もないぞ。 「まあ、それはさておき依頼者探しに行きましょうか」 こうして、幽霊と天使の珍道中が始まるわけだ 「なあ候補者がセンサーだかレーダーで感知とかできないのか?」 マギに聞く。 「ありません」 無いのか。ってことは見えるやつからコンタクトを取ってくるのを待たないといけないのだろうか。 人の多い処の方がいいよな、マギに提案する。 「この先に高校があるんだが、そこで探さないか?」 「クロさんがそこで探すと言うのなら、止めません」 そうですか… 高校へ向かう。俺も五年前はここにいた。 というわけでやってきた M高校まだハゲちゃっぴんはいるんだろうか、ザビエル津田は? なんだかひどい呼ばれ方をしていた先生しか名前がでてこない。 高校ではずっと帰宅部だった。何人か友達もいたけど、休みの日に遊びに行けるような友達はいなかったな…
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