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俺は見ていられずに、少女の肩に手を置いて話しかけた。
「お前大丈夫か?」
聞こえてはいないだろうが…
心になにかが響いてくる。(誰でもいいから助けてー
。ていうかあんた何?得体の知れない者みたいだけど)多分この女の子の心の声なんだろう
少女はこっちを向いているけれど驚いたりはしない。
「どうした××?ドアの方に何かいるのか?」
教師が女の子に聞いている。
「いいえなんでもありません」
先生の方を向き、応える少女。
(あんた答えわかるなら、教えてよ)
「それがお前の助けて欲しいことなら」
こうしないと俺も生まれ変われない。
(いいから早く!)
俺は聞き取れるギリギリの早さで少女に答えを教える。高校数学じゃ過程も大事なんだと俺の高校生活最初の数学教師は言っていた。
少女はゆっくりと俺の言った答えを書いていく。
書き終わったら、顔を赤らめながら、自分の席にもどっていく。
教師は回答を見て言う、
「時間かかったけど、答えはあってるぞ」
少女はそれを聞き、ほっとしている。
そして、まもなくして授業終了のチャイムが鳴る。
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