イグアナ

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「樹、大丈夫?」 「でもね…言ってくれたの…僕の大切な子だよって…言ってくれたの」 「樹」 「だから私…」 また涙がなれた。 グゥ~ 私のお腹が鳴った。 何でこんな時に。 「何か作るね」 「うん」 お腹を押さえながらこたえた。 「出来上がり、さぁどうぞ」 私は一口食べた。 「どう?」 「美味しいよ」 「ほんとに良かった」 心配そうに見ていた神子の顔が笑顔になった。 正直私は自分の体に腹がたった。 でも神子が作ってくれたご飯は凄く美味しかった。 こんなに落ち込んいるのに、悲しいのにご飯食べられるんだな私… 急に可笑しくなった。 「どうしたの?」 「何でもないよ…ハハハ…」 心配する神子にこたえながら私は笑い続けた。 「じゃ帰るから、また連絡するね」 「ありがとう」 神子は何度も振り返りながら帰っていった。 空には星がでていた。
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