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聖戦……それははるか昔の神と悪魔の戦争。
神に仇なす悪魔は人々を襲い、喰らい、やがて神々に匹敵する力を持った魔神が生まれた。
何百年にも渡り続いた神々と悪魔の戦いに終止符をうったのは、一人の人間だった。その人間は悪魔の最も苦手とする勇気と希望、そして神から与えられた力をつかい、魔神を倒した。
そうして世界は守られ、現在に至る。
村長が話してくれたその話は、この世界の人間なら誰でも知っているおとぎ話だった。
ボクも小さいころから何度も聞かされてる。
だから聞いたことがあったんだ。
「それじゃあ、また悪魔と神様との戦争が始まるってこと?」
ボクの問いかけに村長は首を横にふる。
「いや。このおとぎ話にはまだ続きがあってな……」
そう言って村長は続きを語り始めた。
神々は一人の人間に自らの力を貸し与え魔神を倒すことに成功した。
それでも神と同等程度の力を持つ魔神を消滅させるには至らず、神々と一人の人間は魔神をある場所に封印した。
人間は人柱として魔神と共に封印され、その封印に全ての力を使い果たした神々は自らもまた眠りについた。
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