神託━我が子よ我が声をきけ━

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神々はいつまた現れるか分からない魔神対策として、自らが認めた人間に力を貸し与えることにした。 「神々に認められ、力を与えられた人間を神子といって、身体のどこかに十字架の痣があるらしい」 十字架の痣……?それってボクの左肩にあるやつのことかな? ボクの左肩にはたぶん村長が言ってたのと同じだろう十字架があった。 村長から聞いた話だとボクが産まれた時からあったらしい。 ボクはあまり気にしてなかったけど、十六歳になった今その意味が分かるとは思わなかったな。 「フーよ。お前は確かに聖戦が始まると聞いたんだな……?」 「うん」 「むぅ……」 そう言って村長は手で顎を撫で始めた。 これは村長が何か考え事をしている時の癖だ。 「うわあぁぁーー!!」 その時外から誰かの悲鳴が聞こえてきた。 「キャアァァァ!!」 それに続いて次々と複数の叫び声が聞こえてきた。 普段のハーネル村はもの静かでのどかな村だ。 これは確実に何かがあったとしか考えられない。
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