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「貴様等……!」
「……! おやおや。誰かと思えば女性初で士官学校を首席卒業のスコルピオス卿じゃありませんか」
「わざわざこんな場所にまでご苦労様ですね。くくくっ……」
「いくら騎士と言えど、我々3人に貴女1人で挑む気ですか?」
オリヴィアは少し溜め息混じりに「勿論」と呟くと、男達3人は少女を押し退けてオリヴィアに典型的な剣で斬り掛かる。
「遅い」
オリヴィアは地を踏み締めてから跳ぶように後退すると、刀をスライドさせるように男達の胴へ滑らせた。
「な、なに……!?」
「莫迦な!!」
あっさりと隙を突かれた3人を同時に薙ぎ倒したオリヴィア。胴を斬られて苦しむ姿をオリヴィアは見ながら、尻餅をついていた15歳くらいの少女に手を差し伸べた。
「怪我は?」
「あ、ありません」
少女はオリヴィアの手を掴み、起き上がるとそのまま恐怖から解放されたのか、オリヴィアに倒れ込んだ。それをオリヴィアはきちんと抱き止める
「歩けるか?」
「すみません……足が竦んでしまって」
オリヴィアは少女を抱き上げて民家から離れた、騎士団が陣営をしている安全な場所へ送り届けた。
テント内には必要最低限の食料や寝具が備え付けられていた。オリヴィアは少女を座らせると、テントから出ようとする。
「スコルピオスさんっ! 先程っ……先程ギルバート団長が敵の罠により……殉職なされました」
「な……に? 団長、が?」
泣きながら騎士がオリヴィアのテントに雪崩れ込むように入り、ギルバート団長の殉職報告をした。あまりの衝撃に、オリヴィアは暫くその場で硬直した。
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