絶望の中の光

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「一本でも絶大な力を持った『七冥剣』だ。七本と所持者が揃えば、あいつを殺せる」 「むー。でも、所持者全員がいい人とは限らないよぉ」 リリーは寝転がって言った。 「リリーって、案外マイナス思考だよな。そんなのまずは会ってみねぇとわかんねーよ。俺とお前を引き合わせたように、この剣には、なんかこう……不思議な力がまだある気がするんだ。 目に見えない運命みたいなのがさ、『七冥剣』を引き合わせる気がすんだよ」 「それはゾルドがプラス思考すぎるんだよぉ」 俺はフッと笑う。リリーも、つられてかニヤリと笑った。 「いつか平和な世界でまた笑いたいな」 儚い夢を語るように俺は静かに言った。 「笑えるよ。絶対にぜーたっいに!そんな日が来る」 「そうするのが俺達の使命みたいなもんだからな……師匠の仇は必ず取る」 「うん……必ず」 それからは沈黙だった。リリーは目を閉じてさえいるが、おそらく寝てないだろうな。 俺も思いにふける。平和な世界を壊したあいつを……師匠を殺したあいつを俺は許さない。 地の果てまで追いかけて、このソウルイーターで殺してやる。 俺は毛布を取り出てかけた。久しぶりの温かい感覚。何日ぶりだろうか、こんな安らかに寝られるのは…… すーっと、目を閉じて俺は深い意識の海に落ちた。
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