祖母の戦い2

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中世ヨーロッパのある女性が「パンが無いならケーキを食べればいいじゃない。」というナイスアイデアを提案し、そのもぐらと同じような目に合ったと聞いています。 しかし、もぐらは一体何をしたと言うのか?私は兄から話を聞いている際、そう思いました。 兄も同じだったようで、頭の中が真っ白になり、ただただショックを受けるばかりだったそうです。 そんな兄に祖母は言いました。右手には少しだけ血の付いたスコップを持っています。 「コイツらがでっかくなるとじゃがいも食っちまうんだわ。」 祖母は食料を守るために戦っていたのです。土の下に潜み、全てを喰らい尽くす悪魔……『土竜』と命をかけて戦っていたと聞き、目頭が熱くなった兄でした。 因みに、先日は猿にとうもろこしを白鼻心に枝豆をごっそりやられたそうです。
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