親との会話

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私は葉っぱを1枚手に取り投げ捨てるという、子供だったからこそ許される行為を始めました。今やったら「何やってんのアイツ?」「キモくね?」と罵倒され、蔑まれる事でしょう。 そんな行動を暫くとった後、母の元へ駆け寄りました。 「お母さん、お母さん。」 「なぁに?」 私は無邪気な笑顔――子供の持つリーサルウェポンを武器に母に寄り添い、呼び掛けます。 母は笑顔で応えてくれました。 「お母さん、僕は5歳なんだよね?」 何を思ったのか、私は母にそう尋ねました。 母はさっきと同じ笑顔で「そうだよ。」と答えてくれました。 私は満足したようにその辺へ駆け出しました。 母よ、その時私はまだ3歳だったぞ。なんで嘘ついたし。 そう思ったのは私が本当に5歳になった時(2年後)でした。
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