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若さだけがとりえのようなバンドが多数をしめていたが、唯一オリジナルで勝負する高校生達がいた。
HEARTSというバンド。ヴォーカルは女性で、とても美しく、スタイルもいい・・・
唄は、時には力強く、時にはやさしく、ソウルフルだと聞いた。
彼女達のライブが始まる・・・
♪メジャーでポップロックなナンバー、ギターリフでイントロが始まった。
♪ヴォーカルはまだステージにいない…
前列のオーディエンスの中から、真っ白なTシャツにブルージーンズとリングブーツを履いた女性が現れた。
∮♪今見えているのが、私のホントの姿?見えているなら、あなた嘘つき♪∮
∮♪そうそう安く見せたくはないの、だって真実なんてどこにもない♪∮
オリジナル?鳥肌がたった…
完璧な発声と悩ましいステップ、艶やかなブレス…
冷めた眼差し・・・
俺は、マスターに声をかけた。
あの娘マジで高校生?
らしいよ、大竹高校の3年生…
すげ~ちゃんと育ってんな~マジすげ~!
名前は、直美ちゃん、今度ルシールのステージに出でもらおうと思っちょる。
え!マジ?俺と同じ店に出んの?
そう、ジェリーが結婚で引退するからね…
ルシールはオールディーズバー、俺はバイトでワンステージ3000円で契約していた。
卒業までの3ヶ月は、チャックのレッスンで物にさせるよ。
俺も3ヶ月レッスンに通っていた。
かわいいッスね~♪
彼女ならジェリーを超えられるじゃろ?
超える超える!だってスタイルいいもん!
それにボインじゃろうが!
揺れるね・・・
揺れちょるの~
・・・・・(二人とも一点凝視)
ピアノの弾き語り・・・ピアノがうまい!切ない・・・
ライブは大盛況!ほとんどが彼女のファンみたいだった。
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