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「…は?」
俺は暫く放心状態で、やっと出てきた言葉がこれだった。
すると愛川里穂はすかさず照れているのか怒っているのか複雑な表情でこちらを見つめ、
「なっな何!?…ひっ人がっせせ折角勇気を振り絞って言ったのにっ」
あともう少しで俺に殴りかかって来そうな勢いで迫ってきたので、すかさず俺は10m程距離を取り、少し間を開けてから
「いや、友達くらいいいさ、なるなる!!!…だけどさ、初対面だし…」
自分で言いながら、さっきから初対面では無いような態度だったよなこいつ、と思ったが、気にせず続けた。
「おっ俺なんかでいいのか?…クラス違ぇし」
「友達に、クラスの壁なんて関係無い!!!」
…何を言ってるんだこいつは。
良いことを言ってるっぽいが、何か違う気がする。
「せめて理由を…」
「気が合いそうだったから」
あぁまあそこは俺も思った事なので、否定はせずに俺は無理矢理笑顔を作り、こう言った。
「じゃあこれから宜しくな。愛川」
これが俺と愛川里穂の出会いだった。
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