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…恋した乙女のフリ。
現実逃避してた。
あたしの現実は、このままで変える事は出来ない。
あたしだけ取り残された様な感覚。
寂しいだけじゃない。
…空っぽな自分に嫌気がさす。
目標なんてない。守っていかなきゃいけないモノもない。
…あたしには何も無い。
前みたいに、お金に苦しむ事もない。
…だけど、お金の使い方も分からない。
襲ってくるのは、虚しさと哀しさ。
…涼子が、言ってくれてたな。『早く仕事辞めなよ!!』って…
気づけば、仕事が付けない悔しさで意地になってたあたし。
この仕事しかない。唯一あたしの出来る事。
…仕事辞めたら何かが変わる???
あたしが、変わらなきゃ何も変わらない。
また、飲み屋さんに戻ってプレッシャーと罪悪感に押し潰れそうなあたしに戻るの???
毎日自己嫌悪してしまうあたしに戻りたくない。
…だから風俗壌として、頑張って行くしかない。
きっと、これから先もずっとね…
抱えるモノが無い事って実は哀しい事。
ホス行って恋した気分になって楽しんだ様に思い込んであたしは、今凄く楽しいんだって自分に言い聞かせる。
…この仕事してて良かったんだって。
自分を騙して。
あたしは、風俗壌としてこれからも生きてく。
涼子からも理解されない仕事。
あたしが選んだ道。
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