プロローグ

7/13
前へ
/98ページ
次へ
「警部!それも恐持ての四課か」 「そうです」 「そうかー、警部か、ちょっと大変やがな、心配するな、証拠を見つけて、そいつを無き者にしてやる」 ガチャ 2人のやくざ風の男が店の中に入ってきた。 「済みません。まだ開店しておりません」 「客、おるやないか!」 「友達です」 2人は、無視して、椅子に座って木村を睨みつけている。 やばい、俺を逮捕にきたんか? 「じゃあ、僕、帰ります。また、明日来ます」 木村は椅子から降りて、早足で店を出た。 「おい、生ビール二つ」 「はい」 ヒロは、生ビールをジョッキに注いで、2人の前に置いた。 「おい、あいつと何を話したんや」 「いいえ何も」 男が胸ポケットから手帳を出して、ヒロに見せた。 「刑事さんですか?」 「そうや、正直に言わなんと逮捕するぞ」 「何の罪で?」 「無許可の探偵業や!」 ふー、窃盗やないんか、ひと安心。 「あの紙はジョークで貼ってあるだけですよ。お客さんと話の種になりますから」 「あまり、舐めるなよ。また、明日来る!」 2人は生ビールを一気に飲んで、テーブルに千円札を置いて店を出た。
/98ページ

最初のコメントを投稿しよう!

66人が本棚に入れています
本棚に追加