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マサシ「えぇっ!?売り切れ!?」
よろず屋からの言葉に、マサシは耳を疑った。
いつもは汲めど尽きぬ泉のような在庫のマグネシウムが、売り切れだと言うのだ。
スタングレネードをよく使う身の上であるマサシにとっては、この上ない痛手である。
よろず屋「仕入れの業者が集めてくる場所が、アラガミに占拠されたそうだ。…おかげでこっちも商売あがったりさ」
マサシ「参ったな…スタングレネード切らしてんだけど…」
などと呟きながら、マサシは頭を掻いた。
先のミッションにて同期の藤木コウタを援護しようと、ありったけのスタングレネードを使ったのがつい昨日の話だ。
ターミナルで倉庫を確認して、爆縮体はあるがマグネシウムが無いのを知って、買いに来たら売り切れというから、なんとも間の悪い話である。
よろず屋「どうだい、あんたがアラガミの駆除ついでに、マグネシウムを集めてきてくれないか?報酬は…これでどうだ?」
言うや、よろず屋が一枚の写真を取り出す。
そこに写っていたのは、ミッションから帰還した直後で、疲労のためうたた寝してしまっているアリサ・イリーニチナ・アミエーラの可愛らしい姿だった。
マサシ「乗った!マグネシウムの買い取り価格は通常の1割増しにまけとく!」
よろず屋「ありがたい、商談成立だな」
がっちりと握手を交わしながら、よろず屋は内心で、してやったりとほくそ笑んでいた。
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