新たな命

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(うわぁ、スゲープレッシャーだな。俺が女だったらどう過ごそう。両親の期待に添うようにするか、女でも俺は俺として過ごすか、期待に添うように"女の子"として過ごす場合、"俺"はこの夫婦を騙す事になる。しかし、俺として過ごす場合は全てうち明けないといけない) (この夫婦なら受け入れてくれるかもしれない、だが、それだとこの母親の期待を消してしまう事になる。そして、もし受け入れてもらえなかったら?俺はどうなる?気持ち悪がられるだろうか、もしかすると捨てられてしまうかもしれない) 夫婦の話を聞いていた仁志は、プレッシャーを感じ、だんだん悪い方に考えてしまった。 「女の子の名前は決まったから、じゃあ次は貴方が男の子の名前、考えてね♪」 母親は男の子の名前を父親に考えるように満面な笑顔で頼んだ。 「おっ俺が!?ちょっ!おまっ!俺にネーミングセンス皆無なの知ってるだろ!勘弁してくれよ!」 父親は焦りながら母親に助けを求めていた。 「勿論知ってるわよ♪だからこそ、そんな貴方が考えついてくれた名前は素晴らしい名前になると思うの」 それを聞いた父親は冷静になった。 「そう‥だな。それに俺達の子供だ。俺も考えないとな。よし、先ずは」 そう言うと父親は家の奥に向かって行った。
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