えんぴつとけしごむ

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えんぴつ「いいなー」 けしごむ「そのうちあるってお前にも」 えんぴつ「マジか」 けしごむ「うん」 えんぴつ「ちょっと楽しみだな」 けしごむ「ハリウッドだったらどうする?」 えんぴつ「超テンションあがる」 けしごむ「余裕でシャーペン見返せんじゃん」 えんぴつ「燃えてきたわ」 けしごむ「お前ほんとに燃えるからそれ冗談になってないわ」 えんぴつ「そっか、あぶねぇ」 けしごむ「今俺うまいこと言った?」 えんぴつ「まぁまぁかな」 けしごむ「そっか」 えんぴつ「シャーペンかっこいいよなぁいいなぁ」 けしごむ「独り言ダダ漏れだけど」 えんぴつ「そりゃ憧れますわ!かっこいいもの!」 けしごむ「まさか逆ギレされるとは思わなかったわ」 えんぴつ「あいつらスタイリッシュだかんな」 けしごむ「うん」 えんぴつ「せめて丸くなりたいわ」 けしごむ「でも六角形もかっこいいと思うよ俺」 えんぴつ「マジか」 けしごむ「まぁあくまで丸型と比べてだけど」 えんぴつ「なんだよシャーペンと比べてだと思ったじゃねぇか、びびらせんな」 けしごむ「ごめん」 えんぴつ「いいよ、まぁ持ちやすいしな俺。そこは誇り持ってんだ」 けしごむ「いいことだと思うよ」 えんぴつ「だよな。俺の芯が黒いうちは…ってこれもう言った?」 けしごむ「言った言った、むしろ決め顔で言われた」 えんぴつ「そっか、ごめんな」 けしごむ「いや、決め台詞みたいでかっこいいよ」 えんぴつ「マジか」 けしごむ「俺もそういうの欲しいわ」 えんぴつ「消されても消えない誇りがある、とかは?」 けしごむ「おーすげかっこいい、あんま意味わかんないけど」 えんぴつ「俺も。でもかっこいい台詞って大概意味とかないしさ」 けしごむ「そうなんだ」 えんぴつ「多分な」 けしごむ「ちょっと今度それ使ってみるわ」 えんぴつ「おう」 けしごむ「いつ言おう」 えんぴつ「言いたい時が言う時だろ」 けしごむ「お前ちょいちょいかっこいいな」 えんぴつ「まぁな。それにしても暇だわ」 けしごむ「俺も。プラスチックにくっつくぐらい暇だわ」 えんぴつ「お」 けしごむ「えへへ、うまかった?今の」 えんぴつ「や、そうでもない」 けしごむ「そっか…」
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