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「え? 高すぎ? 高杉さんって誰?」
「……いや、もういい。あんたと話してると疲れるわ」
まだ前方の席の一貴が来ていなかったので、歩花は一貴の席に座り潤未と向き合う。
「潤未ちゃん、楽しい夏休みは過ごせましたかな?」
ふてくされたような潤未の顔。頬杖をついたまま顔をそらされた。
「まぁね。あんたは江坂くんとさぞかし楽しいバイト生活をエンジョイしたんでしょ?」
そう言われ、また頭の中に“あの時”助けてくれた悦徳の姿が思い浮かぶ。
あの日以来、ストーカー男性も現れなくなったし不安もなくなった。悦徳には感謝しなければ。
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