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「……潤未ちゃん、怒ってるかな。明日から、潤未ちゃんにどんな風に接したらいいんだろう」
泣き出しそうな声で、歩花は言った。
もう――今までみたいに仲良くしてもらえなかったらどうしよう。
視界が涙でにじんでくる。足元がよく見えない。胸が苦しい。たくさんの不安で、押しつぶされてしまいそうだ。
「歩花ちゃんは、潤未ちゃんのこと応援するって、決めたんだよね?」
年末。プラネタリウムで、確かに歩花は一貴にそう言った。その気持ちは今でも変わっていない。
「うん」と、歩花はうなずく。
「なら、それを潤未ちゃんに伝えるしかないと思う。逃げたりせずに」
“逃げたりせずに”、を力強く言ってきた一貴。
その言葉が胸の中で強く響いたような気がした。
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