初恋の男の子

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「あ、そういや俺きみの名前知らねーかも。俺はー…」 そうこれが私の初恋の男の子。今は顔も名前も思いだせない。 ただ、私が覚えているのは笑顔が素敵な男の子ってことと、金髪ってことだけ。 金髪も染めていたとしたら変わっているかもしれない。 そう。私は事故があってから一部の記憶だけ消えてしまった。 父のこと、友達のことは覚えているのに何故、彼のことだけ思い出せないのだろう。 だけど、いつしか私は彼に凄く惹かれていた気がする。 そしてとても切ない思いをした気がするんだ、だって男の子のことを考えると胸が締め付けられる。 でも、きっと、すごく好きだったような気がする。…―
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