355人が本棚に入れています
本棚に追加
「大樹君、お待たせ!ごめんね?お父さんからだったの。心配性で嫌になっちゃう」
靴を脱ぎながらめぐみちゃんは戻ってくる。
「用事とかあるんちゃうん?大丈夫?」
「大丈夫!外寒かった!」
そう言いながらめぐみちゃんは俺に寄り添った。
「大樹君…温かい…」
めぐみちゃんはさっきと同じように俺の体に触れてくる。
「温めて…くれる?」
申し分ない。
めっちゃ可愛い。
でも…
「…俺やっぱ帰るわ」
「…え?」
「ごめんちょっと用思い出したから」
サッと立ち上がり、玄関で靴を履いた。
「大樹君…あたしの気持ち……気付かないの…?」
「たっくんと仲良くしいや」
「っ…!」
「ほんなら帰る。ばいばい」
「あっ…ちょっ…」
表情を見てやりたい気もしたけど、振り返らずに部屋を出た。
最初のコメントを投稿しよう!