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「でもさぁ~大樹、大樹が好きなのは合コンじゃなくて女の子でしょ?
わざわざ外で探さなくてもキャンパス内に女の子、いっぱいいるよ?」
机の上にへばり付いて伸びをしながら良介が言った。
「良介…俺はな。5ヶ月俺の新しい女を探し続けた。それでも見つからんのや。大学内では探せんわ!」
「佐野ーばいばーい!」
「あっ!ユウちゃん、アキ、また明日な!」
「大ちゃーん!今度飲み会しようねー!」
「おうっサキ!バイト休んででも行くわ!」
大学内にはおらんねん。
綺麗な女はいっぱいおるけど、俺だけの天使には出逢わへん。
「大樹お前さ、今までと違うタイプに目ぇ向けてみたら?」
講義が終わった階段教室は、どんどん人がはけて新しい学生が入ってくる。
「…違うタイプって?何が言いたいねん優斗」
「例えば…アレとか」
「あれ…?」
優斗が目配せした先に視線を移す。
4列前に座ってた田村。
鞄に荷物を詰め込んで帰り支度中。
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