■..弐

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【阿久根の部屋】 あやめ「では、一曲弾かせていただきます」 (三味線を構え) 阿久根「ん、三味線か… 弾き語りでもやってくれるのか」 あやめ「いえ、ただの曲です 鎮魂歌…にございます」 (丁寧且つさめざめと) 阿久根「は、鎮魂歌…? クク、せっかくの宴だというのに、何故そんな…」 あやめ「何故かわかりますか… それは…あなた方の、 (ゆっくりと阿久根を睨み付け凶変し) 貴様らの腐った魂を葬るためにだ!」 (声は高いままだが、雰囲気は怒る杜若で 三味線を威嚇するように床に叩きつけると同時に桔梗とツバキがシュタッと降りてきて) ツバキ「よぉ、悪代官の阿久根さん…」 桔梗「貴様を始末する」 客「なっ…なんだ!」 阿久根「曲者!どこの忍だ!」 蘭子「名乗る必要はないわ… 阿久根代官…覚悟なさい 市井の苦しみの源、ここで代官の座から降りてもらうわよ」 (声音を低くし見下すように) 阿久根「くっ…曲者だといっている!誰もいないのか! …っ!?」 (障子をあければ目の前に満足げに笑うヒメユリがいて) ひめ「えへ、残念。ぜーんぶアタシが倒しちゃいましたよ?」 客「あ、阿久根殿っお逃げっ…くっ」(パタリと倒れ) 阿久根「お、おい!どうした」 (客が突然倒れたことに驚き若干恐怖も覚え) あやめ「フン、酒に入れた特効睡眠薬がやっと効いたか…」 桔梗「阿久根代官、幕府にこのことが知られればすぐ落ちますよ、首なんて」 ツバキ「だから…おとなしく殴られろ!」 (阿久根を思いっきり殴り) 阿久根「ぐあっ!」 (倒れて) ひめ「ツバキ、ナイスパンチ!」 .
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