偽りの平和

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「ん?なんだ?」 「スネーク中尉が言ってた“愛しのエリちゃん”って言うのはなん「カーター、エドの二の舞は嫌だろ?」 俺が軽く殺気を放ちながら質問を遮るとカーターは凄い勢いで頷いた。 しはらくするとエリの部屋についた。 「エリ、居るか?ユーリだ」 待っていると扉が開いた。 「ユーリ、どうかした?」 「ああ、新人の挨拶回りだ。カーター、彼女がエリ・タチバナ中尉、隊の2番機だ。エリ、彼が新人のジョン・カーター少尉だ」 「よろしくね、カーター」 「よろしくお願いします、タチバナ中尉」 エリはカーターて握手すると俺の方を向いた。 「そう言えばさっきエドの叫び声がしたけど、どうかしたの?」 恐らく、さっきのことだろう。 「さぁ、躓いて頭でもぶつけたんじゃねーの?」 「ふふっ、またいつもの?」 「なんのことやら」 エリは少し微笑んで俺の答えを聞くと今度はカーターの方を向いた。 「カーター、あなたポーカーは好き?」 おいおいエリ、まさか。 「はい、訓練部隊では負けなしでしたから自信があります」 カーターよ、その自信が跡形もなく崩れ去らない事と、給料前に俺に泣きついて来ないことを祈るぜ。 「そう、なら私と賭けポーカーをやらない?」 「はい、よろこんで」 「じゃあきまりね、レディルームで待ってるから、それと掛け金は100ドルで良いかしら?」 「大丈夫です。挨拶回りが終わり次第向かいます」 俺は恐らく負けてひどい目に遭うであろうカーターを連れてエリの部屋を後にした。 「隊長、タチバナ中尉ってポーカー強いんですか?」 「エリか?あいつはポーカーの天才だな。訓練部隊の頃から知ってるが、はっきり言って最強無敵だな」 「マジっすか?」 「マジだ」 カーターの顔が段々と青ざめていくのが分かる。 戦うときはまず、相手をよく見ることだが、それを怠ったのはおまえだぞ。 「まぁ、御愁傷様だ」 「そ、そんな」
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