35人が本棚に入れています
本棚に追加
「ん?なんだ?」
「スネーク中尉が言ってた“愛しのエリちゃん”って言うのはなん「カーター、エドの二の舞は嫌だろ?」
俺が軽く殺気を放ちながら質問を遮るとカーターは凄い勢いで頷いた。
しはらくするとエリの部屋についた。
「エリ、居るか?ユーリだ」
待っていると扉が開いた。
「ユーリ、どうかした?」
「ああ、新人の挨拶回りだ。カーター、彼女がエリ・タチバナ中尉、隊の2番機だ。エリ、彼が新人のジョン・カーター少尉だ」
「よろしくね、カーター」
「よろしくお願いします、タチバナ中尉」
エリはカーターて握手すると俺の方を向いた。
「そう言えばさっきエドの叫び声がしたけど、どうかしたの?」
恐らく、さっきのことだろう。
「さぁ、躓いて頭でもぶつけたんじゃねーの?」
「ふふっ、またいつもの?」
「なんのことやら」
エリは少し微笑んで俺の答えを聞くと今度はカーターの方を向いた。
「カーター、あなたポーカーは好き?」
おいおいエリ、まさか。
「はい、訓練部隊では負けなしでしたから自信があります」
カーターよ、その自信が跡形もなく崩れ去らない事と、給料前に俺に泣きついて来ないことを祈るぜ。
「そう、なら私と賭けポーカーをやらない?」
「はい、よろこんで」
「じゃあきまりね、レディルームで待ってるから、それと掛け金は100ドルで良いかしら?」
「大丈夫です。挨拶回りが終わり次第向かいます」
俺は恐らく負けてひどい目に遭うであろうカーターを連れてエリの部屋を後にした。
「隊長、タチバナ中尉ってポーカー強いんですか?」
「エリか?あいつはポーカーの天才だな。訓練部隊の頃から知ってるが、はっきり言って最強無敵だな」
「マジっすか?」
「マジだ」
カーターの顔が段々と青ざめていくのが分かる。
戦うときはまず、相手をよく見ることだが、それを怠ったのはおまえだぞ。
「まぁ、御愁傷様だ」
「そ、そんな」
最初のコメントを投稿しよう!