偽りの平和

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『そういやユーリ、今日から新入りが来るんじゃなかったか?』 ん、そーだっけか? 「そーだっけ?じゃねーだろ」 「ウィーバー、お前いつの間に読心術なんか習得したんだ?」 俺は、驚きつつも聞いた。 「読心術もなにもしっかり声に出てたぜ」 「うそぉ!?」 「ほんとだって」 『それで、新人ってどんな人なんです?』 俺とウィーバーの掛け合いにエリが割って入ってきた。 「あー、えーっと、悪りぃ、スーパーホーネットに乗ってる位しか覚えてねぇわ……」 『スネークよりクラウド、おいエリ、なんでユーリが隊長になれたんだ?』 『ユーリは普段は間抜けでも、やる時はやるからでしょう?』 「エドはともかくエリまで……」 なんだかなぁ…… 『あらら、ユーリ、愛しのエ「黙れエド、それ以上言ったらサイドワインダーで叩き落とすぞ?」』 俺は、速度を落としてエドの機体の後ろについた。 『おいユーリ!俺まで巻き添えかよ!?』 ラッセルが声をあげた。 「それはエド次第だ」 『おいユーリ、冗談きついぜ』 「冗談だと思うか?」 『悪かった。もう言いません』 はぁ、今までに何度同じことを聞いたことか…… 俺は、速度を上げて編隊の先頭に出た。 『んにしてもよぉ、またホーネットかよ、海軍戦闘機と言ったらトムキャットだろーがよ』 「だよなー、トムキャットだよなー」 ちなみに、我がヴァルキリー隊の編成はF-14Dが2機、F/A-18Eが2機、明日からは新人が加わって3機だ。 これは我がヴァルキリー隊だけではなく海軍全体でもF-14系の機体は少数だ。 F-14系の機体を増やす会(会員4人)の会長としてこれはゆゆしき事態だ。
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