偽りの平和

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『おい!撃ってきたぞ!』 「ヴァルキリーリーダーよりスカイアイ、不明機が発砲してきた。交戦許可を要請する。」 『スカイアイよりヴァルキリーリーダー、交戦は許可出来ない。現状で対処せよ』 なに!? 実弾を撃ってくる連中に素手で何しろって言うんだ!? 「くそっ、ヴァルキリーリーダーより各機、ウェポンズフリー!繰り返す、ウェポンズフリー!」 俺は独断で武器使用を命令した。 『了解、クラウド、交戦』 『あいよ!スネーク、交戦』 『ウィンダム、交戦』 「ヴァイパー、交戦」 『スカイアイよりヴァルキリー、交戦は許可しない。命令に従え』 この言葉に流石の俺もキレたね。 「ふざけんな!こっちは仲間の命預かってんだ!見殺しに出来るか!」 あー、怒鳴ったのって久しぶりだ。 そんなことを思いつつ、俺は前方の敵機を射程に捉えた。 「目標捕捉、ロック開始、ロックオン、ヴァイパー、フォックス2」 HUDに映る敵機が赤く変わり、俺はミサイルの発射ボタンを押した。 機体から発射されたミサイルは、白い排気煙を吐きながら敵機のエンジンに向かって行き、到達と同時に信管を作動させて炸裂した。 「ヴァイパー、1機キル」 『ナイスキル』 「どうも、ウィーバー、次の敵機まで誘導してくれ」 俺はエリからの声にこたえると、ウィーバーに誘導を要請した。 「あー、方位248に1機、エリちゃんが追っかけてるな」 「ヴァイパーよりクラウド、こっちに追い込め!」 『クラウド、了解』 エリのF/A-18Eが追跡中の敵機の左側に機関砲を撃ち込むと、敵機は右にブレイクして俺の目の前に飛び出してきた。 「空中戦ってのはな、こーやってやんだよ」 俺はミサイルから機関砲に武器を切り替えると、敵機に照準を合わせて引き金を引いた。 機関砲弾は、キャノビーに直撃し、パイロットを失った機体はふらふらと落ちていった。
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