♯10.重力操作〔グラビティー〕

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「まさか、またお前とか?」 少し引き気味に二神悠斗は尋ねた。 「いえ、相手が私ではあなたは本気でやれないようなので、今回は別に用意しました」 そして、東仙は下に下りるための下り坂をみた。 そこから黒い人影がこちらに歩いて近寄ってくる。 そいつは赤い髪を肩近くまで伸ばしている背の高い男だった。 「よぉ、一人で魔界にケンカ売るらしいじゃねーか」 赤髪の男は襟の長い黒服を着ている。裾も足元近くまである。前は全て開けられており、マントというよりは上着に近い。 「お前ともう一回やりてぇとは思っていたんだ」 二神悠斗はその赤髪の男を知っている。 かつて、イヴを連れ戻す刺客として魔界から送り込まれた悪魔。 そして、二神悠斗をギリギリまで追い込み、そして二神に敗れた悪魔。 その悪魔の名は…… 「アクセル・ロスト!?」 「久々に暴れてやるよ」 アクセル・ロストは笑った。
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