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オレの初めての霊体験…
小さい頃は家族全員で二階に寝てました……
小さいオレはいつもお母さんの隣を独占
お母さんがオレの方向を見てくれてるから安心していました……
だから…オレにしか…
家族はお母さんとオレ以外寝ていました…
「早く寝らんね」
「だってぇ…目ぇつぶったら怖いの見えるんだもん」
その頃のオレは、目をつぶると怖いものが見える不思議な体質でした
だから、寝るのが怖かったんです
「大丈夫、お母さんがおるけん」
「うん……」
ドドドドドドドドドドド突然でした……誰かが階段を登って来たのです。
家族は全員います。だから家にはこの部屋以外誰もいないのに……ましてやトイレもある二階、一階になんの用がある人がいましょうか
「お母さん誰かが来とる階段、登って来とるよ」
「何も聞こえんよ」
お母さんには聞こえませんでした、オレだけ聞こえる音………そして
ドッドッ
「…お母さん、誰かがおるよ」
オレの目に映ったのは黒い、人の影のようなもの
言葉に出来ない目でオレを見つめてました
「お母さん…見とるよ、怖いのが僕を見とる」
オレはお母さんにしがみつきました
「じゃあ、裏の木にお願いしようか」
ふと、お母さんは言いました。
家の裏にある大きい木、夜になると不気味なのでオレは黙ってました
「ほら、大丈夫」
お母さんはそう言うと黒いものの方向を見ました
すると、黒いものは急に逃げ出し
ドドドドドドドドドドド再び階段を使い下りて行きました
オレが「消えた」と言うと
「木が守ったのよ」
と笑いながら言いました
それから何年かたち、裏の木は切り倒されました
それから、二階からときおり物音が聞こえ
一番下の弟が見たそうです……あの黒いものを
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