居眠り姫と目覚まし王子

4/13
前へ
/13ページ
次へ
僕は今日二回目のため息をつくと、キッチンに立ち、料理を始める。 最初は全くできなかった料理だが、今はもうプロ並みだ。 今は逆に料理が楽しい。 僕は約5分で朝ご飯と弁当を作ると、姉のもとへ持っていく。 メニューは、目玉焼きと味噌汁とご飯とサラダだ。 姉はリビングのソファーで寝転んでいた。 「おーい、姉貴!朝メシ持ってきたぞ」 「ん~…ありがと。」 彼女は伸びをすると、朝ご飯を食べ始めた。 僕も一緒に食べる。 姉と一緒に食事をとるのは久しぶりだ。この間まで締め切りに追われていたから。 締め切り前、姉は仕事部屋にこもって出てこない。 というか、仕事部屋の扉をあけたら多分物が飛んでくるであろう。 それほど切羽つまっているのだ。 僕は5分で食べ終わると、 皿を洗い、弁当をカバンに入れて家を出た。 「行ってくるけど、戸締まりはきちんとしろよ!あと、昼飯はテーブルの上置いてあるから!」
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加