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僕は学校には電車を使って通っている。
45分くらいはかかるだろうか。
一本でも逃すと遅刻だ。
だから、僕はいつも早く家を出る。
電車に乗ると、まだラッシュ前なのか、あまり混んでいなかった。
…学校に着くと、クラスに人はまだ来ていなかった。「今日も一番のりだな…。」
僕は顔に笑みを浮かべると、席に着いた。
しばらくすると、徐々にクラスメイトが登校してくる
そんな中にも彼女の姿はない──。
「よっ!晃、また一番だな」
そう声をかけてきたのは親友の原崎 拓巳(はらざきたくみ)。
コイツとは中学からの仲だ。
高校に入ってからはずっと一緒につるんでいる。
「まぁな。」
と僕は返す。
僕たちは始業時間まで他愛ない話をしていた。
始業時間1分前。
まだ彼女は来ていない。
みんなが席に着いて、授業の用意をしていたその時───────
「ドドドドドッ!」轟音が廊下に響き渡る。
廊下を覗くと、階段の方から少女がものすごい勢いで走ってきている。
「おい、姫のお出ましだぞ!」
「今日もギリギリだなぁ… ・・・・・・居眠り姫は…。」
そう、居眠り姫がやってきたのだ。
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