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…何が起きたんだ?
僕は状況が理解できなかった。
いきなり稲森に頬をぶたれた。
みんながこちらを見てクスクス笑う。
…何で笑ってんだ?
すると廊下で仁王立ちしている稲森は
「…あんた何ずっと私のこと見てんのよ?キモいからやめて」
と言う。
どうやら僕は頭の中で稲森のことを回想しながらずっと見つめていたらしい。
…何やってんだ僕。
僕はとっさに謝る。何ていったって、僕はこのクラスの腰が低い人No.1だもの。「あっ…ごめんなさい。ぼーっとしてたんだ」
稲森はそのまま僕の謝罪を無視し、席に着いた。
「…はぁ」
僕は今日三回目のため息をついた。
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