視線のその先

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「はぁ~…」 今日何回目か解らない溜め息が口から零れる。 「チャミ、つまんない?」 呼ばれて運転席を見れば苦笑いの恋人が呟いてた。 「どうしてです?」 「さっきから溜め息ばっかり吐いてるだろ?」 解ってるなら止めればいいのに。 女の子を見るの。 そう言いかけた言葉を飲み込む。 せっかくのデート ケンカなんかしてぶち壊したくないから。 「楽しいですよ。ドライブ。」 「嘘吐き。」 そう言うとユチョンは車を路肩に停めた。 「本当は面白くないんだろ?俺が女の子の事ばっかり見てるから。」 驚いて見ると今度はユチョンが大きな溜め息を吐いた。 .
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